縁あって名古屋市守山区中志段味で約300年続く農家、現代の野田農場を訪ねた。
今、野田農場は、道路建設、ユニーの新規店舗建設により農場経営から合法的に撤退させられようとしている瀬戸際にある。これに対して農場側は、農業を続けたいという意志と農場を中心とした周辺の豊かな自然を破壊しないで欲しいという思いから計画の変更を訴えている。
また一つ我々の町の地図から、豊かな風景が消え、無機質なコンクリート砂漠に変わろうとしている。市民にとって、どちらが価値あるものとして残るのか、あまりに想像力の乏しすぎる大人は滑稽でさえある。この決断は精神面でも経済面でも今後この地域の人々を弱体化させていくだろう。50年後ユニーもその次の企業も撤退した跡地には何が建つのであろうか。少なくともその時、今日の様な姿を望んでも人々は数百年の辛抱をしなければ望むものは手に入らない。
現在、野田農場は裁判協定を無視した無法な作業業者の強行工事によってさらなる苦境に立たされているということである。