2009年8月25日火曜日


初めの投稿は私の友人達のために書こう。

 最後に集まった日の晩餐を懐かしく思う。前回の旅からすっかり倹約癖が身に付いていたため、胃が小さくなったのかあまり食べ物に手を付けなかったのを思い出している。3日程前から始まった断食月のため太陽の出ている間イスラム教徒は食事を口にしない。即ち島民のほとんどがイスラム教徒のこのLombok島では、たいていの場合、食事にありつけない。朝、部屋に隠れて菓子をかじる位だ。幸運にも食べ物にありつけても一目につかない様に隠れて食べなければならない。幼い頃からの習慣とはいえ、断食中は誰もが多かれ少なかれ飲食を我慢している。そんな中で大っぴらには食べられない。...今腹が減っているために飯のことから書いてしまったが、出国から今日までの間、韓国での一夜、ジャカルタでのミーティングからLombok島への移動、大学でのあいさつ、移民局などを経て慌ただしく過ごし、本日初めて借間(Kosという)の近くのインターネットが使えるレストランにきている。レストランにいるものの食事はできないが...。
 とりわけ書くこともおもいつかないので、この島についての概要でも書こうかと思う。名をLombokという。インドネシアの中でもやや東、ヌサトゥンガラ諸島という地域に属し、直径約50キロ程の島に、富士山級の火山があり、300万人もの人が住んでいる。他の島からの移民も多いが、ササ人という民族を主体に3つの土着民族が居るそうだ。バリ島の隣にあり、自然がたいへん美しいことから白人も旅行に来るが、みる限り観光産業が中心とは思えない。これまでの調査では島民の月収は最低5000円〜中庸10000~15000円位ではないかと推測している。ただし、物価は日本の約半分くらいなので、経済にたいして人口が多すぎるか、富が均等に分配されていないもしくは国外へ流れているのではないだろうか。地域の広さを考えれば10分の1程の人口が適当ではないか。そういうことを勉強したことがないのであくまで幼稚な推察にすぎないが。
 借間の周りを数キロ歩いただけでも、この都市部の住民の生活に問題があることが見て取れる。いくつかあるがとくに(外国人である私の)目に留まったのは、水の問題だろうか。川という川、水があるところには例外なく多量のゴミが捨てられ、住居からは生活排水がそのまま川に注がれている。下流では住民がそこで水浴びをし、洗濯をし、子供たちが泳いで遊んでいる。多くの家庭が住居の中にニワトリのような家畜を飼っていて、そのニワトリは捨てられるゴミの中から餌を啄む。この様な生活を半世紀も続ければ、子孫の人体に重大な悪影響がでるのではないだろうか?今は、移動手段が限られているため、色々な地域を見に行くことができないのが残念だ。しかし、まだ時間はある。少し腰を据えて、見聞しようと思う。今のところ私は、問題の根源は住民の士気の低さ、小鳥のように小銭ばかりを啄みたがる目標意識の希薄にあるように感じている。この私の愚かな考察はすぐにでも間違いだと気づかされると期待している。

 昨日の晩日本の夢を見て恋しくなった。私の心がまだ正常な証拠だと望郷の思いをこらえた。

私の友人たちへ、空気で膨れた胃とともに。

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